toys for SAKURA 開発編(1)

前回のToys for Sakuraブランディング計画 起業編で書いたように意匠登録の関係上、開発しているものを未だここに掲載することが出来ないのですが、簡単に言うとパズルを作っています。自分の子どもにあげる物であれば素材はなんでも良いのですが、このブランドのルールとしては「出来る限り自然素材」でとしていますので、ベニヤやMDF材ではあまり好ましくありません。そこで無垢素材の木で作ろうと考えたのですが、これが実は案外難しいことのようです。
何が難しいかというと、パズルの厚みが5mm程度の薄さで、大きさが縦横200x300くらいの大きさで考えていたのですが、その薄さだと、木材が反ってしまうためまさ目のものしか使えないだろうということらしいのです。

奥建具製作所を訪問!

薄い木材なら建具屋さんか家具屋さんが多く扱っているんじゃないかという私の浅はかな想像で早速建具屋さんに会いに行ってきました。

門構えの渋い奥建具製作所

今回訪れたのは鹿児島市東開町にある奥建具製作所です。専務取締役の奥光洋さんが対応して下さりました。驚いたことに以前私がスタジオセットをデザインした鹿児島のローカル番組「てげてげ」の製作はここで行われていたみたいなんです。鹿児島は狭いですね。もうすでに一つ仕事を一緒にしていたなんて・・。

てげてげの話は取りあえずおいて、奥さんのお話を色々と聞いたのですが、木材選びの難しさを痛感しました。ここでまとめる内容に関してあくまで奥さんの個人見解ですということを強調してと言われましたので、強調しておきました。

あくまで個人的な見解でを強調する奥さん

安定供給の難しさ

私は無垢の木材を紙とかと同じようにいつでもいくらでも在庫があるものだと思っておりました。でもそれは大きな誤りで、多くの種類の木はたまたま間伐や区画整備で伐採したものが出回るだけなようです。言われてみれば当たり前ですよね。成長の早い杉などを除けば、一本の木がそれなりの大きさに成長するまでには何十年何百年という年月が必要な訳で、そんなに気が長い植林などしても商売にはなりませんからね。ということでなかなか安定供給できる木が多くないというのが現状らしいです。
以下その中でも比較的手に入りやすい(?)木の特徴です。

スギ
かなり手に入りやすいし、まさ目をとるのも簡単そう。ただ見た目的にちょっと高級感に欠けてしまいそう。
ヒノキ
値段がちょっと高いということ、鹿児島では手に入りにくいかも。
クスノキ
鹿児島で手に入りやすいし、良い木なんですが、独特の匂いがするのともしかしたらかぶれる可能性もあるということ。
ヤクスギ
非常に高価、だけど鹿児島産ということにこだわるならありかもしれない。奥さんのところに「ヤクスギっぽい」6mm厚の板が沢山あって使えるかもしれないとのこと(使う場合はヤクスギ専門店に確認してもらう必要がありそう)。ただ、かなり希少なので、安定供給はむずかしそう。あと、目の個性が強すぎるのもデザイン的にちょっと心配なところでした。

サンプルで頂いた「ヤクスギっぽい」やつ。目の個性が強い!
こちらは米ヒバらしいのですが、青森ヒバも似ているらしいです。鹿児島で青森の材料を使うのも案外面白いのかもと思いました。

マツ
現在鹿児島市の鶴丸城というところで御楼門という門の復元をしているらしいのですが、そこでマツの赤い部分だけを使っているので白い部分が出回っているとのこと。ただ、油分が多いのでレーザー加工機では火がでそうで怖い。
イチョウ
まな板なんかを作る用の素材で、きれいだし申し分なさそう。ただやっぱり安定供給は難しそう。
ヒバ
奥さん的にはこれが良いのではみたいな感じでした。良くアメリカ産ヒバを使うらしく見た目もきれいで良さそう。アメリカ産でも安全性が担保できれば良いのですが、国産のものだと青森ヒバが有名らしいのですが、西日本では手に入りにくい感じらしいです。

カエデ
これも良い素材らしいのですが、やはりあまり安定して供給できないとのこと。公園の整備などででることがあるそうです。

現在のところまだ結論に至っていないのですが、とりあえず頂いたサンプルのヒバとヤクスギっぽいので加工してみようかなと思いました。イチョウやカエデに関してはオプションっぽい扱いにしても良いのかな。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です